緊急出動

嫁がスーパーに行っている間、殿が物凄い形相で泣き出した。

泣くというか、暴れるという感じ。顔を真っ赤にして凄い泣き声で泣く。

体をグリップ状にひねったり、得意のキックで移動しまくったりする。

 

「こ れ は タ ダ 事 で は な い ! ! ! 」

 

と思った俺は、急いで嫁に電話をかけ、「急いで帰ってきてや!」と連絡した。

5分位して嫁が帰ってくるや、急いで消防所に電話して開いている病院を聞いた。

何件かタライ回しにされた後、ここから10キロ弱離れた病院を紹介された。

嫁がその病院に電話したところ「とりあえず今から来てください」と云われた。

因みにとても感じの悪い先生だったそうな。

 

2人で急いで準備した後、タンメンに殿を乗せ、不安な気持ちも一緒に家を出た。

殿には準備の間に嫁がパイパイを少し飲ませていたので、ちょっと安静だった。

 

病院に着いた時、何故か殿は上機嫌だった・・・。感じの悪い先生に

「おっぱいが足りないのが原因ですよ!休みの日にバタバタさせないで下さいよ~」

と怒られたら、素直にすみませんと謝ろうと事前打ち合わせした。

 

診察室に行くと、先程の先生が出てきて、

「ここまで車でどのくらいかかりました?」と聞いてきたので、

「20分位です」と云ったら、やっぱりねという顔をされた。

 

どうやら殿の症状は「三ヶ月疝痛」というものらしく、便秘系の腹痛らしい。

症状として「とても大暴れする」らしく、赤ちゃんが疲れて寝るまで続くらしい。

また、ある程度の振動はそれの改善によいらしく、車に10分くらい乗せたら治るそうな。

慧介はパイパイを飲みすぎるので、それもなんだか原因だそうな。

 

殿はとりあえず人生初の「浣腸」を受けて、御満悦。

とても刺激的だったのであろう。

 

それにしても先生が凄まじかった。

「笑うから絶対に直視してはならない系」の先生で、

心から赤ちゃんになって、痛がる赤ちゃんのマネをしていた。

顔まで赤ちゃんになっていた。見た目は高専の時の「中山龍三先生」に似ていた。

嫁は病院に行くと仕事モードになるらしく、ちょっと別の人になっていた。

 

うひぃ、一安心ですわ。

 

とりあえず、帰りの車はほっとした空気に包まれました。

「心配させるな、アホが」と云いながらセルフスタンドでちょっとガソリンを入れて、

薬局で1秒で計れる体温計と赤ちゃん用イチジク浣腸を買って帰った。

 

親として1歩成長したねぇ・・・と嫁と話したもんです。

それにしても凄く心配した。子供の為なら、一生懸命いなってしまうものです。

 

ついでに、自分を育ててくれた親にも感謝です。

0コメント

  • 1000 / 1000