いきなり来た

知らない番号から電話があったので、

恐る恐るかけなおしたら、自転車屋だった。


新車は8月入荷予定だったが、

もう入荷済みで、10日後頃に納品可らしい。


店員さんは俺が喜ぶと思ったのだろう、

「こんなパターン、なかなかないですよ!」ち、

はやし立てた。


俺は「あのー、急に言われてもお金の準備が・・」

「なんで入荷が分かった時点で教えてくれなかったんですか・・」

ち返してしまった。


新車がやってくる嬉しさより、

お金を工面する面倒と、

永山号とお別れする悲しさの方が大きく、

テンションが下がってしまった。


永山号はDさんにお渡しする約束をしているので、

引継ぎの準備を行わなければならない。


永山号がいる間に、最後の想い出を作らねばならない。


残された時間は少ない。




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NEWプチ民宿高橋 山口編

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