東京死亡遊戯 その3


15時  「唐そば」  東京都渋谷区 

 

  

唐そばと聞いて涙を流してしまう北九州市民も多いと思います。

唐そばとはかつて黒崎に存在したラーメン屋で、今では伝説になってしまった店なのだ。

俺が高校生の時には間違いなく北九州市内で3本の指に入る店やった。

  

唐そばのじーちゃんが(確か長村到さん)がこれまた凄かった。

昔、民放に出てた時

 

「お客さんがラーメンを残したら、理由を調べる為に食べ残したスープを飲む」

  

と発言していた。みんなはそれを聞いてどう思うかわからんが、俺は神々しい物を感じる。

長村さんが北九州西の巨老なら、眠子のじーちゃんが北九州東の巨老と信じていた。

  

俺はよくJR鹿児島線に乗って黒崎まで食べに行ったんですけど、

ある日黒崎駅でキセル乗車がバレて駅員に説教された時から、この店の想いは確固たるものとなります。 

※この時、説教ルームで600万円請求された人の話をされて、かなり脅された。

   

 

俺の中でに唯一「キセルしてまででも食べに行きたくなる店」となったのです。  

 

 

あと、テーブルの上にゆで卵が置いてあり「ご自由にどうぞ」と書かれていたので食べまくったら、

清算時にゆで卵代を取られてしまったという思い出があります。←どうでも良い思い出。

   

 

   

そんな唐そばも閉店し、代わりに渋谷店がオープンしました。

※理由は話すと長いので割愛します。

  

10年前位に1度行ったけど、あまりにも美味しくなくて、

「俺の思い出を汚す気か!?」という想いを店に伝えるべく、殆ど残して店を後にしました。

  

それなのに今回唐そばに行った理由はもう1回あの味を確めたくなった事と、

その日のメインイベントである結婚式場の場所が青山だったからです。

   

久しぶりの渋谷。俺は高校から大学まで広末の下敷きを使っていました。

静岡に住んでいた頃は東京に行く度に渋谷へ行っていたのですが、

ここ最近はメッキリ行かなくなりました。

  

渋谷駅の南口から徒歩3分。昔2ゲーム位ボーリングを楽しんだプラネタリウムのビルは無くなってました。

お化けうどんのせいで、久しぶりの唐そばに着いた頃にはasmicさんとF町嫁&息子は脱落していました。

 

店内に入る。F町と懐かしいねぇ・・ボソボソと語り合う。

2人ともうどんの食べすぎで、ラーメンなんて到底無理なんですけどね。

興奮した20歳位の若者がレジで「中学2年生振りに食べれて感動です!」と云っている。

こいつもあの味を思い出したくて、ここに来たのか?かわいい奴よのう。 

 

 

カウンターにはあの忌まわしいゆで卵が置いてある。そうこうするうちにラーメンが来た。

再会、2009。  

 

 

 

スープを飲む。麺を食う。結論からいうとバカ旨い。

お化けうどんを2杯食べてここまで旨いとは、これは北九州No1だ。

スープは福岡のラーメンらしくあっさりした豚骨。東洋軒やぎょらん亭と同じタイプの味っですよ。

加えてスープを飲んだ0.5秒後に来るタレの味とコクが堪らない。

麺も気持ち太めの北九州麺。食べなれて何とも思わんが、このスープとくんずほぐれつ感が堪らん。 

何とか完食する事ができた。これはもの凄い事だ。そんなに重たくないから食べれたに違いない。

   

 

俺もさっきの若者よろしく清算時に「高校3年振りなんですよ」と云った見た。

何故か店員に喜ばれた。キセルの話は下らないからやめといた。

ていうか、こーいう客は多いらしい。

 

  

こないだ渋谷に2号店を出したばかりだが、黒崎店を復活させないのか?と尋ねると、

「それは無い!」と断言されてちょっとムカついた。

しかも、「長村さんは入院中」という厭な情報をうっかり仕入れてしまい、ちょっと水を差されてしまった感じ。

 

 

店を出て、俺達は重たい体を引き摺りながら雨の宮益坂を登りました。 

   

 

つづく。

 

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